人は証を表現したくなることがある。
著書 KIRIBANA には
「-人は切り花でこころを表し、生きている証をつかむ」
と書いた。
いまもそれは実感している。
人間の証明という森村誠一氏の本を、久しぶりに流し見した。
血縁、社会、地位名誉、犠牲にするもの、捨てるもの、
邪魔になるもの、ほんとうに人として大切なもの、
しかしながら人間だからこそ、そうなってしまう残虐なまでのこころ。
そして幼少の環境に左右される人の生きざま。
昔、若いころにはピンとこなかったけれど、
この年になったから思う、
人間だから、そうなんだな、、というどうしようもないせつなさを感じた。
耐える、かばう、ということも人の愛の証のひとつなんだな、とも思った。
真っ当という正論がどんなことなのかはわからない。
わかることは、
人間であるということは、
女性である母の体内で育ち、
この世に出てきて初めて出会う人は母だ。