先日、お話を聞きに出かけた。
89歳とは思えない
肌艶と聡明さ。
すべて包み込む大きさを感じた。
料理と作品制作は似ているなと思った。
ひとつひとつ丁寧に干す梅干し。お日さまと風の加減。
素材とはみないで、いきものとして捉えてつくる料理。
花も同じだ。
たったひとつの木になる梅の実を、ただ食べられればいいという考えかたではない素材の生かし方をする。けして高価ではない、野山に生えた植物を食べる。
たった一輪の赤つめ草も、人のてによりいけると、あたたかいいのちや気持ちが伝わる。
生きていて嬉しかったことは、心からつうじあえる人、心から信頼しあえる人に出会えたとき、だそうだ。
私もほんとうにそう思う。